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富士ソフトのロゴ

 システム開発会社「富士ソフト(横浜市)」をめぐり、米投資ファンド2社が異例の争奪戦を繰り広げ、市場の注目を集めている。一方が株式公開買い付け(TOB)を開始した後に、もう一方がより高値でのTOB案を公表した。富士ソフト側でも経営陣と創業者の意見が割れ、混乱に拍車がかかる。そんな複雑な状況をよそに、TOB価格がつり上がる期待から、株価は高止まりしている。

 富士ソフトは、小売業などが使うシステムや、自動車向けのソフト開発に強みがある。近年は人手不足による業務のデジタル化や、自動運転対応で有力な分野だ。高い人材育成ノウハウもある。

 成長性に目をつけ、9月初めにTOBに乗り出したのが米ファンドのKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)だ。株式の非公開化を望んだ富士ソフトと、約2年にわたって経営改善策などを議論。1株8800円、総額5600億円を投じるTOB案に、会社側も賛同した。

「待った」かけたベインキャピタル、繰り出した一手

 しかし、これに「待った」を…

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